【この記事を読んで解決できること】
・傘の洗い方
・撥水力を蘇らせる方法
・市販されている防水スプレーの撥水力を比較
こんにちは、おうちクリーニング研究家のハナです。
1度も傘を使ったことがない!という人はいらっしゃらないと思います。
だけど一度も傘を洗ったとこがない方は多いんじゃないでしょうか?
雨水は蒸発した水なので汚れてはいないんですが、雲から地上に落下する間にホコリや花粉、PM2.5や黄砂などの汚れを巻き込んでしまいます。
なので残念ながら傘は思った以上に汚れがついてしまっています。
その汚れた水を付着させたまま傘を放置すると、シミになったり、嫌な臭いが発生したりと、傘の寿命を縮めることになります。
大事な傘を長く使うために、お手入れしていきましょう!!
よろしければ最後までお付き合いください。
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傘を洗う方法
雨の日に使った傘は、晴れた日に開いた状態で陰干しにして、月に一度はしっかりと洗いたいところです。
① ホコリをおとす
ホコリがついたまま、スポンジで擦ってしまうと、せっかくの防水コーティングが剥がれてしまう可能性があるので、まずは柔らかめのブラシで傘に付着したホコリなどを落とします。
②スポンジで擦り洗い
ホコリを払ったら、おしゃれ着用洗剤などの中性洗剤を5倍〜10倍に薄めて、スポンジで優しく傘の表面を擦り洗いします。(小さな子どもの背中を洗うようなイメージで)
キレイに見えた傘も、けっこう汚れているものです。白いスポンジに傘の汚れが移ってスポンジが黒ずみました・・・
この黒ずみを放置すると、いざ傘を使おうと思って開いたときに、筋状のシミができていた…ということになりかねません。
③ どうしても落ちない汚れには漂白剤
中性洗剤は洗浄力は弱いので、これで落ちないような汚れがある場合は、バスタブにお湯をためて酸素系の漂白剤に浸け込みます。
長く浸けすぎると金具が錆びる危険性があるので、30分以上は浸けないないようにします。
④ シャワーで洗剤を洗い流す
汚れが落ちたら、シャワーやバケツで洗剤を洗い流します。ここですすぎが足らず洗剤が残ってしまうと、シミの原因になったり、撥水力の低下にも繋がりますので、しっかりすすいでください。
⑤ 傘の骨はタオルドライ
泡が切れたら陰干しします。
傘の骨を濡れたままにしておくと、錆びてしまったりもするので、陰干しする前にタオルなどで水気を拭いておくと安心です(^^)
スッキリときれいに洗えました♪
しっかり乾いた後は、防水処理をしていきましょう♪
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撥水を蘇らせる方法
・ドライヤーを使う
・防水スプレーを使う
ドライヤーを使う
傘の撥水効果は、使っているうちにどんどんと弱まっていきますが、まだ傘が新しいうちは、ドライヤーの熱を加えるだけで撥水力が戻ることもあります。
現在発売されている布製の傘には、フッ素樹脂加工が施されている物が多いんですが、摩擦によって擦れて、フッ素樹脂加工の結晶の列が乱れることで隙間が生じてしまい、水滴が布に浸透してしまうのです。これが撥水力低下の原因なのですが、フッ素樹脂加工が残っている状態なら、熱を加えることで結晶が起き上がり、撥水力が戻ります。
少し撥水力が落ちてきたなと思ったら、傘全体にドライヤーの熱風を当ててみてください。
反面、フッ素樹脂加工する必要なのないビニール製の傘には、熱風を加えても効果がないどころか、ビニールは熱に弱いので、むしろ逆効果です。ご注意を!!
防水スプレーを使う
熱を加えても、撥水力が戻らない場合は、傘を防水スプレーなどでコーティングし直す必要があります。
防水スプレーには2種類あります。
・価格が安く、防水効果も長持ちする「シリコンタイプ」
・価格が高くて、防水の持ちは短いけれど、防水効果が高く汚れも防ぐ「フッ素タイプ」
どちらを選ぶかは、お好みです。
ドライヤー、防水スプレーで撥水力がどれほど違うのか、実際に検証してみます。
スポンサーリンクドライヤー、防水スプレーの撥水力を検証
実験に使用するのは撥水力が弱まった2種類の布地。
・古い傘の布地(ブルー)
・新しい傘の布地(ブラックの水玉)
試す方法は撥水効果が蘇ると言われている3種類の方法です。
・布地に熱風を当てる。
・シリコンタイプの防水スプレーを使用
・フッ素タイプの防水スプレーを使用
上記の方法で撥水処理を施した後、水に濡らして撥水効果を検証します。
まずは防水加工をまったくしない状態をみてみます。
【古い布地の場合】
水をつけると水滴が球状にならずに布に付着。
水滴を振り落とすと、水滴は少なくなりましたが、残った水滴は布地に吸い込まれてしまいました。
【新しい布地の場合】
水滴はキレイな球状にならず、すでに撥水効果が薄れているのが分かります。
水滴を振り落とすと、少し残りましたが、布の中に吸い込まれていく感じはありません。
では撥水加工を施していきます。
ドライヤーを当てる
ドライヤーで布地に熱風を1分ほどあてた後、水に濡らします。
【古い布地の場合】
水をかけてみると、何もしなかった状態とさほど変わりません。
水滴を振り落とした後、水滴は無くなりましたが、布地には水染みができていました。
古い傘やレインコートだと、ドライヤーの熱を加えただけでは撥水力は戻りません。
【新しい布地の場合】
水滴が比較的キレイな球状になっています。何もしなかった時に比べると、明らかに撥水状況は改善されています。
水滴を一度振り落とした状態です。
水滴もあまり残らず、綺麗に落ちました。
新しい傘やレインコートだと、ドライヤーの熱風だけでも撥水効果を蘇らせることができます。
シリコンタイプの防水スプレー
シリコンタイプの防水スプレーは布地にシリコンの膜を作って撥水効果を上げます。
今回使用したのは、「LION レインガード」
水洗い、またはドライクリーニングできる布地に使用可能です。本革や人工皮革には使えません。
布地全体に満遍なくスプレーして、10分ほど乾かします。
【古い布地の場合】
くたびれた布地でも、初めて水滴が球体に近い形になりました。
撥水効果が目で見ても確認できます。
水滴を一度振り落とした状態です。
キレイに水滴が落ちました。目でも見ると少し水が滲んでいた箇所もありましたが、撥水効果は充分に蘇りました。
【新しい布地の場合】
キレイな球状の水滴です。布を少し動かしただけで、水滴は転がり落ちていきます。
水滴を一度振り落とすと、ほとんどの水滴が落ちてしまいました。
シリコンタイプの防水スプレーは古い傘やレンコートでも撥水力が蘇らせることができます。
フッ素タイプの防水スプレー
フッ素系の防水スプレーは、繊維の表面に細かい毛羽立ちを作り出すことで水滴の侵入を防ぎます。
ゴアテックスなどの蒸気を逃す加工(透湿性加工)された素材には、フッ素加工の撥水スプレーを選ぶようにしましょう。
今回使用したのは、「AMEDAS プロテクティプスプレー」
繊維1本1本に、フッ素系撥水・撥油剤をコーティングすることにより水分・ホコリ・油分等の汚れから守ります。
布・革製品に使用可能です。
布地全体に満遍なくスプレーして5〜10分ほど乾かせて使用します。
【古い布地の場合】
これは、スゴイです!!古いくたびれた傘の布地でも水滴が完全に球状になっていますΣ(・ω・ノ)ノ!布地の上で水滴がコロコロと転がります!!
そして、布地に光沢ができて高級感が増した気がします。
水滴を一度振り落とした状態です。水滴が完全になくなり、水染みもまったくありません!!
何もしなかった時の布地と同じものとは思えないです。
古い傘やレインコートでも買った時のように撥水効果がよみがりました。
【新しい布地の場合】
少し動かしただけで、水滴がコロコロと転がって、ほとんど写真に収めることができませんでした。
よく見ると、布の上で小さな球体が浮いているように見えます!!
意識して水滴を振り落とすこともなく、布を少し傾けただけで、完全に乾いた状態になりました。
フッ素加工恐るべし!!
正直、これほどの違いが出るとは思ってなかったので、驚きました。
フッ素タイプは汚れの付着も防いでくれるので、梅雨の時期には非常に頼もしいですね(*´ω`*)
まとめ
ドライヤー | 防水スプレー (シリコン) |
防水スプレー (フッ素加工) |
|
撥水力 | △ | ○ | ◎ |
価格 | 電気代のみ | ○ | △ |
撥水力がフッ素タイプの撥水スプレーがもっとも効果がありました。
ただ効果持続時間はシリコンタイプが1〜2週間持続するのに対してフッ素タイプは1〜2日。
最近は価格は商品によっても違いますが、シリコンタイプのもののほうが若干安く100円ショップでも購入可能です。
フッ素タイプとシリコンタイプの最大の違いは、フッ素タイプは「汚れもガードできる」ということ。
傘の場合はそれほど汚れないので、正直なところ安価なシリコンタイプでいいのではないかと思います。
シリコンタイプでも防水効果は充分得られました。
AMEDASは革にも使えるので、汚れやすい靴などを防水したい場合は、断然AMADASがオススメだと思います。
以上の結果を踏まえて、あなたの用途に合った防水スプレーを選んでくださいね。
本日は以上です。最後までお読み頂き、ありがとうございます。
また次回お会いいたしましょう♪
コメント
AMEDAS使用実験の見出しが「シリコンタイプの防水スプレー」になっています^^;
匿名さん、ありがとうございます!
訂正しましたm(_ _)m