ドライ?スチーム?アイロンがけの基礎知識と誰でもアイロン上手になれる裏技

仕上げ

アイロンがけは、衣類にシワを伸ばして美しく仕上げるための家事ですが、アイロンの種類や使い方によって、その効果は大きく変わります。この記事では、アイロンの基礎知識をわかりやすく解説します。

アイロンの基礎知識以外にも誰でもアイロン上手になれる秘密の裏技も紹介します。

よかったら最後までお付き合いください。

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アイロンに関する洗濯絵表示

トリアセテートやポリウレタンといった熱に弱い素材もあります。アイロンをかけていい素材なのか適正温度が何度なのかを洗濯表示マークを見て確かめます。

アイロンに関する洗濯表示マークは以下の通りです。

旧表示マーク 新表示マーク 素材別適温
アイロン高温 picto_530 高温(180〜210℃)でアイロン可
綿・麻など
中温 picto_520 中温(140〜160℃)でアイロン可
ウールなど
低温 picto_510 低温(80〜120℃)でスチームなしでアイロン可
シルク・トリアセテートなどなど
当て布アイロン 当て布必須
※アイロンの中の「高・中・低」は温度の上限新表示マークには当て布に関する記号はありませんが、
注意書きとして文字で書いています。
アイロン不可 アイロン禁止 アイロン不可

ドライアイロンとスチームアイロンの違い

ドライのみ、またはスチームだけのアイロンもありますが、一般家庭で使用されているアイロンは、一台でドライとスチームを使い分けられるタイプがほとんどです。

では、どのようなタイミングでドライとスチームを使い分けるとよいのでしょうか?

ドライアイロンかスチームアイロンか、どちらを選べばいいのか迷いますよね。

ドライとスチームその違いがわかれば迷わなくてよくなりますよ。

ドライアイロンの特徴

ドライアイロンは文字通り、スチームを使わず、衣類を乾かしながらシワを伸ばします。水に弱くシミになったり縮んだりする素材にも使えます。

また綿や麻など、シワが付いてしまうと伸ばしにくい繊維のシワもしっかり伸ばすことができます。

【ドライに求める仕上がり】

パリッとした質感に仕上げたい場合に使用します。
糊剤や仕上げ剤を併用することで、パリッと仕上げることが可能。

【使い方】

布の上をすべらせてシワを伸ばす


布を上からプレスしてシワを伸ばしたり、逆にシワを付けることも可能。

【ドライアイロンに向く素材】

水に弱い素材:シルク、レーヨン(低温でアイロンをかける)
熱に強い素材:綿、麻、ポリエステルなど(高温でアイロンをかける)

スチームアイロンの特徴

蒸気の力で繊維を緩めて形を整えます。
衣類から離した状態でスチームを当てても、それだけでシワが伸びることはありませんが、アイロンを持つ手と反対の手で衣類を引っ張ってシワを伸ばして、その状態をキープすることができます。比較的シワの伸びやすい繊維に向いています。

ハンガーに吊るしたままシワを伸ばすこともできます。

【スチームに求める仕上がり】
スチームはフンワリ仕上げたい場合に使用します。

【使い方】
蒸気を当てつつ衣類を引っ張り、繊維を真っ直ぐな状態に整えてそのまま乾くまで状態をキープすることで美しく仕上がります。

【スチームアイロンに向く素材】
ふんわりとした質感が大切なウールやカシミヤ。

霧吹きとスチームの違い

シワがある状態とは繊維(厳密には繊維を形成する分子)が綺麗に並んでいない状態のことを指します。アイロンは熱と圧力をかけることで強制的に繊維の並びを綺麗に整えるのですが、それだけではシワを伸ばしにくかったり、熱の力だけでは繊維を伸ばせないこともあります。

その場合、水を含ませて繊維を軟らかくしてからアイロンをかけると、キレイに整えられるようになります。

繊維に満遍なく水を含ませるために霧吹きやスチームを利用するわけですが、霧吹きは水の粒子が大きく、スチームでは非常に小さい、というのが特徴です。

綿や麻など、吸水性の優れた素材の場合は、水滴が大きな霧吹きを使うことで効率よく、シワを伸ばすことができます。しかし、ウールなどは水を吸い込みにくいため、水の粒子が大きな霧吹きではなく、より粒子の細かい スチームを使う必要があります。

 

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コードはあり?なし?アイロンの選び方

コードレスとコードあり、あなたはどちらを選びますか?

コードが邪魔にならずに便利だ、という理由から、世の中の主流はコードレスになっています。

だけど、本当にコードがない方が使いやすいのでしょうか?

じつは意外と使いにくい面もあったりします。

コードレスとコードありのメリットとデメリットをそれぞれ挙げてみますので、新規購入や買い替えの際の参考にして頂けると幸いです。

コードレスアイロンのメリットとデメリット

【メリット】
・アイロンをかける際、コードが邪魔にならない。
・市場ではコードレスが主流なので、購入の際に選択肢が多い。

【デメリット】
・長時間連続使用すると温度が低下してしまい、温め直すためのウェイトタイムが必要。
・常に充電スタンドを置くスペースを確保しないといけない。
・購入価格が高め。

コードありアイロンのメリットとデメリット

 

【メリット】
・常に通電しているので、温度が下がらない(シーツなどの大物も一気にアイロンがかけられる)。
・大量のスチームが使用可能。
・価格が安く、上位機種でも1万円以下で手に入る。
・充電スタンドがないので、コンパクトに使える。

【デメリット】
・アイロンをかけるときにコードが邪魔。
・購入の際に選択肢が少ない(店頭に置いていないことも多い)。

コードレスは少量の洗濯物に向く

アイロンをかける面積が大きくないシャツをマメにアイロンがけする人は、コードレスでもストレスを感じることなく使えると思います。

逆に、週末にまとめてアイロンをかける方や、シーツなどの大物にアイロンをかけることが多いという方は、コードありの方が断然効率が良いです。とにかく手早くアイロンをかけたい人もコードありがオススメです。

アイロン台の種類と選び方

アイロン効率を上げるために注目したいポイントとして、実はアイロン本体よりもアイロン台が重要だと思っています。

大きく分けて、アイロン台にはスタンド型と卓上型があります。
それぞれのメリットとデメリットを書いてみます。

スタンド型のアイロン台

【メリット】
・高さが変えられるので、自分の身長に合った位置に調整可能。
・立った状態でアイロン台を腰よりも低い位置に設定すると、効率よく力を加えることができるので、アイロンがけが非常に楽に楽にできる

【デメリット】
・大きいので、畳んでも場所をとる
・価格が高い

卓上型のアイロン台

【メリット】
・どこでも自由に持ち運びができて、好きな場所でアイロンがかけられる。
・コンパクトで場所を取らない。
・価格が安い。

【デメリット】
・床に座っての作業になるので、長時間の作業になると疲れれる。
・力を加えにくい。

場所があるならスタンド式が便利

出しっぱなしにできるスペースがあるならスタンド式のほうがずっと楽です。
価格は高いですが、力を効率的に使えるため、しっかりプレスすることができます。その分、アイロンは安くて軽いタイプでも充分な効力が得られます。

ただ、使うたびにアイロン台を出す生活スタイルの場合は、スタンド式は重くて場所をとるので、現実的ではありません。

また最近はどこでも手軽に広げられる折り畳みのシート式のアイロン台もあります。どこでも好きなところに広げられますが、かけ面が狭い場合が多く、大物の洗濯物には向きません。

どのアイロン台を選ぶかはライフスタイルを考慮して選んでください。

Yシャツにアイロンをかける基礎知識

アイロン初心者さんにはハードルが高い「Yシャツ」のアイロンがけですが、ちょっとしたコツで格段に楽に仕上げられるようになります。

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アイロンがけに必要なものは、アイロン、霧吹き(水)です。

Yシャツの場合はスプレー洗濯のりなどがあるとカチっと仕上がりオススメです。

アイロンをかける順番

Yシャツに霧吹きか、スプレーのりをかけて全体を湿らし下準備完了です。

シャツ等はアイロンをかける順番が重要です。アイロンがけは、余計なシワを作らないために面積の狭い部分からかけていきます。

 

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【アイロンをかける順番】
襟(えり)→袖口(そでぐち)→袖(そで)→ヨーク→前後の身頃(みごろ)

1、襟(えり)のアイロンがけ

アイロンは裏からかけるのが基本ですが、2重構造になっている襟、袖口、ヨークの部分は裏表の両面にアイロンをかけるとビシッと仕上がります。

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アイロンは進行方向と逆の手で持ち、アイロンを持ってない手で生地を引っ張ります。

襟や袖口などは外側から中央に向かってアイロンをかけていきます。

襟

2、袖口(そでぐち)のアイロンがけ

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ボタンがある箇所には下に折りたたんだタオルを使用します。

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ボタンが下になるように配置して、上からアイロンをかけます。
ボタンの部分がタオルに沈み込み、ボタンの影響を受けずに綺麗にアイロンがかけられます。

3、袖(そで)のアイロンがけ

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袖は、真ん中から外側に向けてアイロンをかけます。

4、ヨークのアイロンがけ

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ヨーク(肩の部分)にアイロンをかけるときは、折りたたんだタオルを使うと簡単です。

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肩の部分にセットして、

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裏→表の順番にアイロン後かけるとふんわりと綺麗に仕上がります。
100円ショップで販売されているアイロングローブを使うとより美しく仕上がります。

※アイロングローブについてはのちほど詳しく紹介します。

身ごろ

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肩の部分をアイロン台の端にひっかけて、アイロンを持たない手で裾を引っ張りつつ一方向にアイロンをかけます。

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ボタンの部分は、袖口同様に下にタオルをひいてアイロンをかけると美しく仕上がります。

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美しく仕上がりました。

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誰でもアイロン上手になる裏技

難しいと思われるアイロンがけも、ちょっとしたコツで簡単になります。誰でもアイロン上手になれる裏技を3つ紹介します。

凸凹(でこぼこ)がある衣類は『タオル』を使う

表面が柔らかいタイプのアイロン台を使っている方には不要ですが、硬いタイプのアイロン台を使っている方におすすめなのがなんの変哲もない普通のバスタオルです。

ボタンや飾りが付いた衣類のアイロンって面倒くさくないですか?

障害物競走のようにボタンを避けるようにアイロンを動かさないといけませんもんね。

そんな時はバスタオルを使うとボタンや飾りがなかったがなかったかのように楽々アイロンがけができます。

まず、バスタオルを4つ折りくらいにしてアイロン台の上に置き、その上に衣類を置いてアイロンを真っすぐかけるだけです。

ポイントはボタンがある面をタオル側に置く、ただそれだけ!

ボタンを避けてアイロンをかける必要はありません。

真っすぐアイロンを滑らせるだけで、ボタン周りもキレイにシワが伸びます。

柔らかいタオルに硬いボタンが沈み込んで、アイロンをかける面はフラットになるんです。

ボタンや飾りだけではなく、重なった縫い目は細かいシワが残りやすいんですが、バスタオルを使うと、そんな細かいシワもしっかり取れて誰がやってもプロの仕上がりになります。

3本目の腕、洗濯ばさみ

衣類を固定して、アイロンを持って、衣類を引っ張って・・あれ腕が1本足りない(汗)

アイロンをかけていて、もう一つ腕があったらいいのになぁって思う時ってありますよね。

そんな時に便利なのが、どの家にも1つはあるであろう洗濯バサミです。

洗濯バサミで衣類を固定することでアイロンがかけやすくなります。

洗濯ばさみを使って片方を肯定アイロン台に固定して、アイロンを持つ手と反対の手で衣類を引っ張りながらアイロンをかけるのがコツです。

シワを伸ばしたくてアイロンがけをしているのに、アイロンで新たなプレスシワを作ってしまうというサッカーのオンゴールのような失敗は無くなります。

家では大変だと思われたヒダのあるプリーツスカートのアイロンがけも洗濯バサミで固定することで楽々です。

プリーツに沿って洗濯ばさみで固定して、アイロンを持つ手の反対の手でピンっと引っ張りながらアイロンをかけます。この方法なら、とれかかったプリーツも自宅で復活させることが可能。

肩のカーブもプロ仕上げ、アイロングローブ

プロと素人のアイロンの差って、肩などのカーブの部分にでると思うんですよね。

これはダイソー、セリア、キャンドゥなど、大手100円ショップで取扱のあるアイロングローブです。

表面がアルミコーティングされていて、反射熱で温度も上がり、シワが伸びやすくなります。

アイロングローブは袖(そで)の中に入れて使えるくらい小回りが効きます。

シャツなどの肩部分って立体的になっているので、平面のアイロン台を使うとシワを伸ばすのが難しいのですが、アイロングローブを使うとカーブも簡単です。

グローブを手にはめて肩の裏側にあて、衣類の表からアイロンをかけます。

通常は縫い目のある裏面からアイロンをかける方が縫い目のシワが伸びやすくなるんですが、アイロングローブは表面にアルミコーティングがされていて、高い温度で強力にプレスできます。

なので、表面から縫い目にアイロンがけをしても縫い目のシワがしっかりのびるんです。

縫い目に細かいシワが入ることなく、ふんわりと丸くプロのように美しい仕上がりになります。

アイロングローブがない場合は丸めたバスタオルでも応用できます。くれぐれも火傷にはご注意ください。

ちなみに、これはダイソーのアイロングローブです。購入の際は参考にしてください。

正式名称:アイロングローブ
型番:IT-19-6
JAN:4979909723555

アイロンの基礎知識&アイロン上手になる裏技 まとめ

・シワがつきやすく取れにくいものはドライ

・ふんわり仕上げたいものはスチーム

・大物のアイロンがけはコードありアイロンが便利

実は、洗濯以上に奥が深いアイロンがけ。
スーツもコートも自宅で洗うことはそれほど難しくありませんが、アイロンがけは洗うこと以上に困難な場合が多いのです。

Yシャツのアイロンがけのコツは襟や袖口など、狭いところが始める

ボタンや飾り物がある衣類には「タオル」

清潔感の要、プレス作業には「洗濯ばさみ」

だれもがプロのような仕上がりに近づく「アイロングローブ」

ちょっとしたコツでアイロン上手になることができます。

アイロンを使いこなせれば、思っている以上に様々なものが自宅で洗えるようになります。

嫌いな家事殿堂入り確定のアイロンがけですが、極めるとプチプラ衣類も見違えるように高級感が増します。よかったら参考にしてみてみてください。

本日は以上です。あなたの楽しい洗濯ライフのお役に立てれば幸いです。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

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