こんにちは、おうちクリーニング研究家のハナ(@hana_labnote)です。
お盆がすぎてもまだまだ暑いですが、暑いということは汗をよくかくということです。
冬のスーツの洗濯は1シーズン着てから洗濯に出してもさほど支障はないように思いますが、夏物はそういう訳にはいきません。
家で洗濯できたら節約効果はかなり高いです。
本日のお題は簡単に洗い、綺麗に仕上げるサマースーツの洗い方です。
よろしければ、最後までお付き合いくださいませ♪
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夏用スーツの素材
今回洗うスーツの素材は、
ウール60%
ポリエステル33%
シルク7%
夏にウールって意外だと思う人も多いと思いますが、意外とウールは年中使用できる素材です。
夏用のスーツの素材はほとんど、このサマーウールが入っています。
サマーウールとは夏用に粗く薄手に織ったウールのことです。
サマーウールはなぜ涼しいのか
ウールはご存知羊の毛からとれる繊維です。
動物の毛は熱調節に優れていて冬に温かく夏に涼しくなるようにできています。
その原理は、汗をよく吸収し、ある程度吸収したら今度は水分を蒸発させます。このとき体温も奪っていく気化熱と呼ばれる現象おこります。そのためウールは夏も涼しく着ることができるのです。
コットンの方が涼しい印象ですが、コットンだと水分は貯めたままになってしまうので着心地に差がでてしまうんですね・・・・
また、サマーウールは冬のウールより荒く編まれているため風の通りも良いので涼しく着られるのです。
ウールを洗う注意点
ウールは動物の毛なので、人間の毛と同じようにキューティクルがあります。
これを水に濡らした状態で擦ったり揉んだりと摩擦をあたえるとキューティクルが絡み合って縮を起こします。
ウールを水洗いする際は、できるだけ摩擦を与えないようにするのが上手に洗う秘訣です。
また、水温が高いとキューティクルの開きが大きくなります。お風呂の残り湯などは使わない方が無難です。
スポンサーリンクスーツを洗ってみよう
ご自宅でスーツを洗うのは少数派だと思います。
水洗いが不可になっていることが多いですからね。
実は世にあるほとんどの素材は自宅で洗うことが可能です。
難しいのは「洗う」ではなく「仕上」。
デリケート素材というのは綺麗に仕上げるのが難しい素材と言っても過言ではないと思っています。
本日はアイロンをかけなくても綺麗に仕上がるコツなどもご紹介します。
洗濯表示マークをチェックしてみる
まずは洗うスーツの洗濯絵表示です。
水洗い不可・塩素系漂白不可・アイロンは中温で当て布必須・ドライクリーニング可といった表示です。
水洗い不可となっている場合は、水につけるとすぐに生地がダメになってしまうという意味ではなく、色落ちや型崩れの心配があるのでやめておいた方が無難ですよということです。
今回はドライ用洗剤を使いましたが、色落ちチェックをクリアした素材なら優しく洗えばエマールなどのおしゃれ着用洗剤でも大丈夫です。
(でも、自己責任でなにとぞよろしくお願いいたします。)
洗い方はおしゃれ着用もドライ用洗剤も基本は同じです。
スポンサーリンク洗濯開始
今回の実験対象は水洗い不可表記だったので手洗いのつけ置き洗いにします。
洗濯可マークがついていても、後のアイロンがけの事を考えたら手洗いの方がずっと楽ちんなのです。
【下準備】
色落ちチェックをします。濡らした白い布で洗濯するスーツをトントンとたたき、色がついてしまったら色落ちする恐れがあるので、ご自宅では洗えません。
どうしても自宅で洗いたい場合は単独で洗いましょう。
1、襟や裾部分の汚れがたまっていそうな箇所には洗剤の原液を叩き込みます。
2、洗濯物が浸かるほどの水に洗剤を溶かし、そこへ洗濯物をたたんで浸け込みます。(手洗いの場合は洗濯ネットは使用しません)
3、30分ほど漬け込みます。汚れがひどいようなら少しゆするように溶剤をいきわたらせてください。
4、水を変えてすすぎます。2〜3度水を変えて水が濁らなくなったら糊付けします。
5、スーツがつかるほどの水に洗濯ノリと柔軟剤を規定量いれて、約5分ほど漬け込んだら、最後だけ洗濯機を使い脱水します。
6、脱水時間は高速回転に入ったらすぐにスイッチを切るぐらいにしてください。長くても1分です。
スポンサーリンクシワにならない干し方
脱水が終わったら干します。
スーツの洗濯ではこの干す作業が一番大切です。
ハンガーにバスタオルなどを巻きつけて、肩幅をできるだけ人体に近づけて干します。
ハンガーにかけ終わったら、ごみ袋をスーツの中に入れ、
ふくらまします。
あらかじめ膨らましておいたごみ袋を突っ込んでも良いです。
できるだけパンパンにしてください。
スラックスは裏返しにしてラウンドピッチなどで着た状態になるように干します。
完全に乾くまで干します。
夏でも1日半ぐらいは干したいところ!
洗い終わりました。
アイロンをかけなくても良いぐらいの仕上がりです。
もともとウールはシワがつきにくいので細かいシワもありません。
どうしても気になるシワができてしまったら吊るしたままアイロンのスチームをあてればよりピシッと仕上がります。
そのときは、スーツの裾を引っ張るようにしてスチームアイロンを下から上へ滑らせるようにかけるのがコツです。
スラックスのアイロンがけ
スラックスはアイロンをきっちりプレスした方が綺麗なのでアイロンをかけていきましょう。
裏返したスラックスの中に厚さが出るように折りたたんだバスタオルを入れてアイロンをかけます。
こうすると、ポケットなどの厚みがある部分はバスタオルに沈み表に響くことなくフラットに綺麗にアイロンがかけられます。
ウェスト回りのシワが伸びたら表に返してプレスしていきます。
当て布を使ってアイロンを強めに押します。
このとき、アイロンを持つ手とは反対の手で布地を引っ張るようにすると縫い目も綺麗にプレスできます。
出来上がりです。
すっきりと綺麗になりました。
柔軟剤の良い香りがします。
夏の汗をたっぷり吸ったスーツを気持ちよく洗えました♪
実はドライクリーニングでは汗汚れを洗い流すことはできません。
なので自宅で水洗いしたスーツの気持ち良さは格別です。
制服なども同様に洗えます。
まずは使い古したスーツから試してみてください。
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