こんにちは、おうちクリーニング研究家のハナです。
本日のテーマは、キルティングのジャケットです。
中綿入りのキルティングは、保温性に優れており、ウールよりも軽く、ダウンジャケットよりもスッキリとしたシルエットになるので、人気のアイテムです。
所持されている方も多いと思いますし、自宅で洗いたい・・という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
実は、それほど洗濯が難しい素材ではありませんので、一緒に洗っていきましょう。
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キルティングジャケットの特徴
キルティングジャケットとは、前面にステッチが入った中綿入りの上着を指します。もともとはイギリスで、ハンティングや乗馬の際に動きやすい上着として人気がありました。
日本に入ってきたのは、1990年頃。以降、冬の定番アイテムになっています。
キルティングジャケットの素材は、外側の布にはナイロンかポリエステル、中綿にはポリエステルが使われている場合が大半です。
ちなみにダウンとキルティングの違いは、中綿にダウンを使っているか否かです。
キルティングは最大時の暖かさにこそダウンに劣るものの、ダウンを着込んでいるときのように、暖房の効いた店内に入った時などに暑くなりすぎず、秋から春にかけての間、長いシーズンで愛用できるのが特徴です。
スーツにもカジュアルにも着こなせるので非常に便利なアイテムです。
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素材
表側 ポリエステル100%
中綿 ポリエステル100%
裏側 ポリエステル100%
テープ部分 毛 100%
ポリエステルとは
ポリエステルは、ポリエチレンテレフタレートという樹脂を糸状にしたもので、ペットボトルと同じ素材です。
【メリット】
●シワが付きにくい
●素材として強い
●原料から衣類に加工しやすい素材になるため、大量生産に向いており、価格も安価
【デメリット】
●毛玉が発生しやすい
●静電気が起きやすい
●再汚染の懸念がある
再汚染とは、洗濯中に落とした汚れが再び付着することを指します。ポリエステルのシャツを洗うと黒ずんでしまった、という経験のある方は、この再汚染を疑ってください。
汚れが目立つ色のポリエステルの素材を洗う場合は、他のものと一緒に洗わない、というのが鉄則です。
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洗濯準備
今回のコートに記載されている洗濯絵表示は・・「水洗い不可」「アイロン不可」「ドライのみ洗濯可能」となっています。
本来であれば、クリーニングに出さないといけない衣類なのですが・・
ポリエステルはデリケートな衣類ではないので、水洗い不可の表示であろうと、私は洗濯可能だと判断して洗っています。
洗濯ネット使用すれば洗濯機でも洗えるかと思いますが・・ジャケットなので、型崩れが心配です。今回は、ドライ洗濯用洗剤のハイベックで手洗いしてみましょう。
けっこう汚れも目立っていますね・・・
おしゃれ着用洗剤で洗う場合は、汚れに原液をつけて、軽くもみ洗いしてから洗濯してください。
ハイベックを使用する場合は、洗浄力が強いので、事前の下洗いは不要です。
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キルティングジャケットの洗濯
では、実際に洗っていきます。
洗う
洗面台に水を張り、ハイベックを溶かしてハイベック液を作ります。
そこに衣類を浸けて、約20分ほど浸け込みます。
おしゃれ着用洗剤でも大丈夫です。
こすり合わせたり、衣類を揺らしたりする必要はありません。
ハイベックの説明書には10分ほど浸け置くようにと記載されているのですが、ポリエステルなどの水に強い素材を洗う場合は、いろいろと試した結果、ポリエステルなどの水に強い素材を洗う場合は20分ほど浸け置くのがベストでした。
※おしゃれ着用洗剤を使う場合は30分くらい浸け置きしてください。
20分たったら洗濯機にいれて、脱水1分(高速回転に入って30秒ほど)
その間に洗面台に真水を張ります。
バケツなどがあれば、バケツに水を入れて、仕上げ液(洗濯のりと柔軟剤を溶かしたもの)を作っておくと効率がいいです。
脱水が終わった衣類を真水に浸けて、すすぎます。脱水することで洗浄液はほとんど抜けているので、サッと水に通すだけでOK。
重たい衣類を洗う場合は、そのまま水を抜いた方が衣類に負担がかからなくていいです。濡れた衣類は痛みやすい状態になっているので、できるだけ動かさない、というのがセオリーです。
水が抜けたら、先ほどバケツに作っておいた仕上げ剤を注ぎ、衣類が浸かる程度の水を張って、5?10分浸します。
※バケツがない場合は、再び水を張った状態で、洗濯のりと柔軟剤を入れます。
※洗濯のりは無くても可。衣類の素材が化学繊維の場合は、静電気が起こりやすいので、柔軟剤は入れた方がいいです。
最後に洗濯機で1分脱水して、洗い上がりです。
洗濯機で洗う場合
おしゃれ着用洗剤を使って洗濯機で洗う場合は、必ず衣類を裏返して、洗濯ネットにいれ、ウールを洗うコースで洗い、脱水時間を設定できる場合は、1分以内に設定してください。
柔軟剤は何でもいいので使ってください。
干す
肩幅の狭いハンガーを使うと、自らの重みで型崩れしてしまうので、干すときはできるだけ肩幅の広いハンガーを使用します。
私はボティハンガーといって、人の肩幅くらいに膨らませて使うタイプのハンガーを愛用しているのですが、お持ちでない方は普通のハンガーにバスタオルを巻き付けるなど、肩の厚みを再現するように工夫してみてください。
日光の当たらない場所で陰干し
アイロン
洗濯表示によると、アイロンは不可となっていたので、極力アイロンは使用しない方がいいのですが、どうしてもシワが気になる場合は、低温?中温でさっとかけても大丈夫です。
衣類の裾を洗濯ばさみなどを使ってアイロン台に固定します。
片方の手で衣類を浮かせながら、アイロンを滑らせます。まずは目立たない場所でテストを行い、温度を確かめてください。
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まとめ
今回も綺麗に洗えました。少しくすんだようになっていた衣類の艶が蘇りましたよ。
【befor】
【After】
気になっていた汚れも綺麗に落ちていますね。
ドライクリーニングを続けた衣類は表面がくすんだようになることが多々あります。
そんな衣類をハイベックで洗うと色が蘇った、という話をよく耳にしますが、実は色が蘇ったのではなく、衣類の上に薄っすらできた膜が取り除かれているからなのです。
ハイベックでなくてもいいのですが、やはり水でしか落とせない汚れもあるので、くすんできたな・・・と思ったら、クリーニング店にて「ウェットクリーニングできますか?」と、一度聞いてみてください。できるお店は少ないんですが、「できる」といわれたら、技術のあるクリーニング店だと思って間違いないです。
ハイベックは大きめのドラッグストアにも売っていますがamazonさんが知る限り最安値です。
安い洗剤ではありませんが、コスパは良いと思います!
一度ぜひお試しください・・・・
本日は以上です。どなたかの楽しい洗濯ライフのお役に立てれば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
コメント
キルティングの有能さに最近ようやく気付き始めました。
できればウールやカシミアのコートをずっと着ていたいですけど、ウールのしっかりしてるコートはとても重いですしカシミアは軽いですけどウール以上に繊細ですし、大切に扱わないとダメになりやすいんですよね。そして、脱いだら毎回ブラッシングするという手間もあります。
その点、キルティングジャケットは少し雑に扱っても、表面が大体ポリエステルなので、しわが残ったり、形が崩れたりしなくて凄く重宝するんですよね。ダウンより軽くて動きやすいですし、おっしゃる通り、お店の中でも特に脱がなくても大丈夫だったりします。寒い時の普段使いにはキルティングジャケットを超えるものはないと思います笑
かっこいいものは本当かっこいいですしね。安物は大体ダサダサですが笑